この記事は過去の「仲間意識が強い集団にいじめの発生が多いのはなぜかを考える」を加筆、修正したものです

学校でも職場でも、程度の差こそあれ、いじめというものは存在します。それはどういった環境で発生しやすいのかを考えてみたとき、入れ替えの少ない集団つまり簡単にやめたりできない集団であるときだったような気がします。学校や部活動、職場、ママ友同士など、そのような話はいくらでもあるでしょう。自分自身や自分の子供には加害者にも被害者にもなって欲しくはありません。そのためには、そのようなものが発生しにくい環境に身を置くことが最善であると考えます。
まず、いじめの発生要因を理解すること重要です

 学校におけるいじめは、裏切り者の粛清に似ている。裏切り者は、《味方なのに敵》という両義性を持ち、敵と味方の区別をあいまいにする。裏切り者は、敵以上にシステムのエントロピーを増大させるので、敵に対する以上の憎悪をもって抹殺される。「敵ながらあっぱれ」と、敵の勇敢な行為が褒め称えられることはあるが、「裏切り者ながらあっぱれ」と、裏切り行為が褒め称えられることは絶対にない。
               永井俊哉ドットコム「なぜいじめは起きるのか」  

この論文以上にいじめの構造を明解に説明しているものを私は知りません。いじめとはシステムとしての集団が生存していくために発生する構造的なものです。個人の「思いやりの心」などで解決できないものであるのは明白です。親として子供にそういった集団に近寄らせないことが最善であると考えます。

学校や官僚のような、規則に縛られて個人に自由がないところや、警察や軍隊や政党のような、組織が一体となって敵と戦わなければならないようなところでは、スケープゴートとしてのいじめが起きやすい。いじめをなくすために必要なことは、個人が組織から自立して生きていくことができるように、社会構造を変えることである。
               永井俊哉ドットコム「なぜいじめは起きるのか」

規則に縛れずに、組織が一体とならずに済む会社はないでしょうが、その程度が問題です。一般的には「やめるにやめられない」ところが温床になる可能性が高いと思います。住んでいる地域で機械的に決められた小中学校、せっかく入社した一流企業、公務員などがそれに当たります。
親としては一流企業、公務員、教員、警察などは安定しているのは間違いないので、本人が希望すればその道に進むことに反対はできないです。しかしながら、上記のようなリスクと隣合わせであるということを覚悟を持って教えることも必要だと思っています。



市場原理は至上原理か
永井俊哉
Nagai, Toshiya
2016-03-05